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2−2 2016 rebuilt your own 大きな仕掛け

Posted by LAGGOON CITY at 2016年02月17日 2016年02月17日 13:36







BBC顧問 ガウディ•ゲロウスキィ

早くも数年が経ち、ここラグーンシティもすっかり様変わりした。

以前は田舎ののんびりとした「砂漠の街」という感じだったが、、
今は多数の企業も居を構えるようになり、結果雇用も伸び、人口増加に繋がった。

これが街の税収に反映されているのも良い指標と判断される。

しかしながら同時に街の治安は荒れ、銃火器による犯罪でさえも珍しくないことは、あまり良いとは言えない結果かもしれないが。。

ある意味想定内の有様ではであるが、想定外の事案も頻発するようになった。

あれから、BBC社(ボンボクラートコーポレーション)のバイオテクノロジー研究所の研究は、より取り扱いが危険な、それも機密性を伴ったものばかりに限定され、被験者の数が足りずに困窮していると聞いている。

さらにはラグーンシティの事実上のオーナーであるBBC社のロディ。彼とはファーストネームで呼ぶほど、付き合いも深くなり、それこそここ数年は毎晩のように討議とレクチャーを繰り返し、充分に自分の計画とフィロソフィーの共有に努力して来た。

同時に、ロディにしか無いインスピレーションのようなものを計画に組み入れてきた。


結果このラグーンシティは、どんどん「ミリタリー&ディフェンス」の世界に特化していき、様々な軍事関連産業が居を構えるようになった。

それこそバイオ研究所の街を境に、反対側の砂漠地帯に作った「ラグーンビジネスパーク」は当初はIT企業の進出に期待したが、結果ほぼ100%近く、軍事産業関連会社になった。 
オーナーのロディが、元々無類のガン好きだったこともあり、ラグーンシティ及びその近辺の管轄エリア内(ジュラスディクションエリア)であれば、簡単な届けで銃が携帯できるように、オーナー特権で市条例を作った。

そんな状態の街であるので、その中で営業する銀行とか各スモールビジネスのオーナー達にとっては、当たり前のように出没する銃を使ったホールドアップにより現金を強奪されたことなど、珍しいことではない。
当然のことながら、街中で営業するセキュリティー会社は、一般の家庭用のそれでは役に立たず、様々なPMC(民間軍事会社)が街のセキュリティー会社として進出してきている。

加え多種多様な軍事関連会社が近隣にあるので、一般の市場では販売が制限または禁止されているような火器でさえも、街の怪しい銃火器専門店を通して、裏では売買されているらしい。
故に街の正義を守る側のラグーンポリスとか、各PMC社もよりヘヴィーな銃火器をどんどん導入しているらしい。

この、最低限国内では大きな戦争とか無い国だが、この街は時々それこそ戦時中のような銃撃戦を目にするようになった。

街のギャング+マフィアに雇われた傭兵達
vs
法執行機関側 とか

雇われ傭兵
vs
PMC + 街の有志 とか。

ある意味、これだけどこからの街からも離れていて、隣は貧困が激しい砂漠だらけの、何も資源が無い国との境にある「砂漠の中の街」は、完全にアウトローエリアなのである。

故に連邦政府も、他の地域への影響がほぼ無しと判断し、あらゆる特例を認めている。

もちろん彼らにとっても、非合法移民の流入(密入国者)が以前は頻発していた辺鄙な国境に、国の主要な軍事産業関連会社が居を構え、より軍事的な場所になり、その街の法執行機関が強固な火器により、そのエリアを防御するというのは、非合法移民の流入防止の対策として、2つの意味でメリットを得た。

1つめは、もちろん流入そのものを街の存在と、当該エリアの法執行機関の活動自体が防ぐ実働効果。

2つめは、1の結果 連邦政府が責務とされていた国境パトロールの一番経費がかかり、かつ管理が容易で無い場所がほぼいらなくなる実態効果である。

要は「経費がかからず、一番のやっかいな場所を管理もせずに守ってくれる存在」という事だ。

多分にこの昨今、国内の目が厳しくなる銃火器および軍事産業にとっては、まさに天国だったのであろう。

そういえば、一つだけ気になることがある。

BBC社のバイオテクノロジー研究所の活動内容が、少しずつ機密が漏れている件である。

世界へのアピールの余念の無い、国際テログループのスパイが社内にいるという。

街の住民にも浸透完了したと聞いている。 そのあぶり出しが早急に必要であろう。

同時に、彼らの狙う「バイオ研究内容を守る組織作り」を早急に開始しなくてはならない。

そう SFSU(スファス)Special Force Security Unit をだ。

その為には、その候補生のリクルートが必要だ。
主要なスタッフは、自分のコネクションで何とか手配できるが、他ほぼ全ての要員を集めなくてはならないのだ。


あることをロディとのランチミーティングで決定した。
この街には、主要なPMC会社と軍事産業関連会社が名を連ねている。
本社が無くとも、必ずやR&D(開発部門)のファンクションはこの街にあるはずだ。

故に各社とも精鋭部隊を警備(SECURITY)に揃えている。

その精鋭部隊のトーナメント戦をするのだ。

即ち、各精鋭部隊がクラン(チーム、ユニット)になり、非殺傷性の武器を用い、実戦想定されたシチューエーションでの対抗戦をするのだ。

その中で、光る存在を見つけられると信じている。

その優勝クランのメンバーを中心として、この街の主要な心臓部を守る「特殊精鋭部隊」の要員をリクルートするのだ。


時間が無い、急務だ。


あの国際テロリストグループが実働を開始する前に。。。。



  


第2章 〜 大きな歯車が動き始めた 〜 1

Posted by LAGGOON CITY at 2015年11月11日 2015年11月11日 17:47
−1− TONY SATOO 街の新入り

僕は、この国の中でも結構大きい街の郊外に住む中流家庭で生まれた。
いわゆる新興住宅地のベッドタウンだから、あんまり面白いことは無かったけど、不便は無かった。


あ、僕はトニー•サトゥー。
雑種雑多の民族が集まり交じるこの国では、まぁ いわゆるアジア系というやつだ。

おじいちゃんから聞いた話しでは、本当はおじいちゃんのお父さんがこの国に移民で来たときに、SATOUと書くべき「さとう」という名字を SATOO 「さとお」と書いてしまって、英語読みで「サトゥー」になったという話しだが、どうだかわからないし、どうでも良い。

おばあちゃんはインド系だからと言うし、まぁ だからアジア系ということで事足りるわけだから、問題ないでしょう。w

余りアジア系が多く無い地域のせいもあり、なんか周りの子供たちとはそこまで馴染めず、自分をどこかでコンプレックスに思ってたのか、とにかく人を避けて家に籠ることが多かった。

気づいたらいつの間にかコンピューターが相棒で、ネットの世界に埋没する日々だった。




当然スキルも発達して、ハッキングのマネごとも遊びのうちにどんどん覚えた。

そしてその世界で初めて、自分という個が認められた。

どのように?って、それは政府系のセキュリティーのきついサーバーに入り込んだり、HPを乗っ取ったり、、 
一部のネット住民たちは、僕のことを「真の神であり、英雄だ」と語った。
自分に初めて酔いしれた瞬間だったw


その感覚のせいで、、 
最終的には、あらゆる政府のサーバーをハッキングする事ばかりをしては、そのスリルを楽しんでた。。。

でも、、世の中あまかぁ無い。

すぐに政府関連のセキュリティー保安会社にトレースされて、連邦保安局に捕まって、未成年用の矯正院に入院させられてしまった。



まぁ、あまり自分には効果がなかったけど。

でも捕まるようなバカなことは、そのスリル感とか達成感とか引き換えても意味が無い。
それがわかっただけでも、彼らの治療は効果があったのかもしれいないなぁ。
今?? うーーん

実は、ここだけの話しだけど一年前にボンボクラートという聞き慣れない会社から、面白いリクルートの話しが来たんだ。

それが世の中つまんないことだらけで飽き飽きしてた僕には、ネットの中以上に、いやそんなものぶっ飛ぶくらいの話しを聞いたんだ。

うーん。。あんまり詳細は言えないけど、しいていうのなら、その会社の情報管理部門に属して、そこでハッキング対策をする。それもする。

うーんと、それ以外にも、うーん。
まぁ、他の職業を持って街に潜入して、街の情報と、特殊実験の被験者のハンティング活動って感じのことで、、

(言えないけど、最近は、ボンボクラート社のバイオ研究所の被験者の仕事は、リスクが高いとか命が危ないとか噂が飛び交い、通常実験の被験者の申し込みでさえ、減少の一途を辿っているらしい。だから青田買いってわけかなぁww)

僕はここまでしか君には話せないんだけど。
とにかく、そこの会社が考えている事が、あまりにやばすぎて、、でも何だか男心をくすぐるロマンのようなものがあるんだよね。

いや、だから僕が君に街で出会っても、僕はあくまで「ガンショップのエンジニア助手兼セールスクラーク」でしか接することしか出来ないけどね。



え? そんなとこまで誰がおまえなんかにわざわざ会いに行くんだよ??って?

だよなぁーwww 

 

  


−8− BCC(ボンボクラート社)とは ガウディ著 序章終

Posted by LAGGOON CITY at 2015年09月25日 2015年09月25日 14:33



最初から、もちろん自分の経営経験とか、人生経験とかを買われ、警備だけに留まらず「BCC社の全体経営の顧問」をお願いされた。

そのうち、BCC社のオーナーの他経営関連会社のことも手伝うことで、グループ全体が見えてきた。


現在のBCC社の最大のリスクは、莫大な経費がかかることである。
実際、自分が関わった時点では、天文学的な数字を既に街の開発、各関係省庁への認可に要するネゴシエーションで必要な莫大な裏金、研究所の立て続けによる、高額検査機器のリースやら購入資金で、オーナーグループ全体のキャッシュフローが、極端に落ちていた。

オーナーは、街の開発で充分な利益が出ているはずだと信じていたが、極端な誘致のために安く分譲した故に、利益どころか赤字額を増大させていた。

おまけにラグーン市はBCC社の他に誘致した企業には、むこう10年間の無税の特約をあげていたために、大きな主軸産業からの税収入が市では見込めず、市には一方的にお金を貸し付けるばかりの状態であった。

お金がさらに一番かかる研究所は残念ながら、経費ばかりかかり、いつになったら研究が成功して、それが実用化され、製品化されるまで何年経つのかでさえも見えない状態であった。





俺はオーナーと直接話し、会社のそしてグループ全体のキャッシュフローが、危ない状態にあるほど低下している。その理由を足早に説明した。

そして、何よりお金がかかる遺伝子の研究を、いつか実現するためにも、莫大な資金が必要になり、またそれを産み出していくには、根本的な事業内容の見直しを進言した。

どのようにそれをするのですか?と聞かれ、

「自分の昔いた業界と付き合うしか無い」 と応えた。

オーナーは、自分は遺伝子研究のほうに没頭したいから、



そちらの方は望むことではないが、背に腹は代えられません。と、お任せします。と一任された。

俺は再度確認した。

目的達成のためには多少の痛みは伴います。
グローイングペイン(成長するときの痛み)
多少な犠牲も必要になってきます。
もちろんその多少は、少ないほうが良いに決まってますが。
そのことだけは、夢のために御承知ください。
と。


その後、かなりの時間をかけて、全ての計画をあくまでわかる範囲、確定情報のみにしぼって説明した。


武器装備業界では、今はハイテク化、化学化。

即ち 「不可視(目には見えないまたは見えにくい)武器」 の開発傾向が顕著である。

BCCのBio Research Labでは、遺伝子操作によるウイルス兵器の開発が可能である。





さらには同様の操作により、クローン人間による戦闘員開発が可能である。




これらは先ずは、開発を始めることにより、国家予算から莫大な開発援助金が毎年得られる。

同時に、ウイルス兵器に対するワクチン開発も着手して、その売買で利益を潤沢にあげていく案。

そして
上記の研究開発を進める上で、今の警備状態では余りに脆弱で、国際レベルの軍備開発が出来る保安状況ではないので、研究所全体の警備強化に加え、特別能力警備班を元軍人、傭兵のエリートのみに絞って雇用。
強化に努める旨。

同時に、当該班の実装装備品を大幅見直し。
SFSU(スファス)special force security unit
の設立と向こう5年間、この部署への最大な投資を確約してもらう件などを。


俺は決して、今までにこの地球が排出してきた 社会派、宗教派テロリズムなどは一切持っていない。
ただ、この世界全てが間違った方向に進み、もう引き返せないことだけは明白なのだ。
全てのものは、ある一定法則に従い、それを望む望まないという個人的な意思に関わらず、大きくなりすぎた全てのものは、歴史上全てが小さいものにより滅ばされたことは明白なのだ。





大きなものに対し、大きさで対抗してきた今までの戦いが、あまりにこの地球リズムから見ると不毛なのだ。

俺の頭にある、夢の街のラグーンシティになるのには、全ての権力、国家、団体からも一切の影響を受けずに、同時にこちら側だけからの交渉権のみを保持、行使し続けることが出来なくてはいけない。

則ち、世界の誰よりも最先端で、見えない殺傷能力の高い武力が必要なのだ。
 
それには、見えない武器である細菌兵器。

遺伝子研究で生み出す、クローン戦闘員。

さらには、クローン戦闘員の能力が充分なレベルに達するまでには、戦闘能力が高く、そして実戦経験豊富な軍人、および元軍人、傭兵を世界中からスカウトして、 
「ステルスタクティカル」(静かに気づかれないように遂行する任務形態)により焦点を絞り、最強の私設軍隊を創るのだ。









研究所では、誰にも知らないもう一つの顔もある。

それは、新しいドラッグの開発にある。

俺は、自分のキャリアから悟った。
どこの国のどこの軍隊であれ、政府であれ、諜報機関がある程度、その属している国家なり団体なりから、独立したカタチで活動していることが、経験上でわかった。
それらに必ず必要となるのが莫大な裏金の活動資金であり、その調達方法である。


それがドラッグの売買であり、 新しいドラッグの開発にある。


個人的な意見では、どんなものも薬品めいたものは、それが合法であれ非合法であれ、身体に良くないと信じている。
ただしこの世の中で、それほどまでの活動資金を得るとなると、このような人の欲につけ込む商売以外はあり得ないのである。


夢の独立を果たすまでは、街も荒れるだろう、たくさんの被験者の命やら人生を犠牲にするであろう。

ただし、本当の夢の国を独立させて、世界の全ての欲の闇から解放されるためには、我々は犠牲も栄養として強くなるしかないのだ。

ただし、あくまで見えない方法で、、、、



現存する大きさの概念を超える、質の高い戦術と装備で。



  


−7− 出会い 〜ガウディ著〜

Posted by LAGGOON CITY at 2015年09月25日 2015年09月25日 14:14



そもそも当初は、そこは行きたくて行った場所でなく、たまたま砂漠地帯の海沿いのビーチに、質素でも最高のロケーションの宿があるはずだと勝手に想像して決めて、ウロウロと海際を88年製のイギリス製のランドローバーを、さらにボアアップして軍事仕様に高めた愛車で走り回っていた。
 
ただし、その勘と思惑は外れて、海沿いを何時間も走り捲っても見渡す限り、砂の丘が海の青さによりさらに強調された白さが際立つ、連山となってそこにあり続けるだけだった。

 
ちっ!歳をとるとこんなことまで外すようになるんだ。と舌打ちをしながら、お気に入りのハバナ産の葉巻きに火を点ける。

乾燥しきった砂漠の空気のせいか、しっとりと熟成に手間ひまかけて進ませた葉巻の表面が乾いて、ひび割れていることに気づいた。

ちっ!こんなとこやはり大嫌いだ!と 悪態をつきどんどんスピードをあげて、元来た方面に怒りを吹き飛ばすように車を走らせた。


暫く怒りがおさまって鼻歌が出る頃に、ふっと前を見て気づいたら、こんな砂漠のど真ん中で、手を振っている4-5人のグループを目視することが出来た。


職業柄、安易には近づくことは避け、少しずつその幅を、その人物たちを確認分析しながら縮めていった。


10メートルくらいに近づき、一旦車を停めて、外に出てドアを閉めた。


再度、手を振る集団を冷静に分析した。


車は、ドイツ製ダイムラーベンツ社のウニモグと、ゲレンデバーゲン4駆。

どうやら、お金持ち投資家を案内する不動産ビジネスマン一行ってとこかな?と、プロファイルした俺は、そのまま車をさらに近づけ、5メートル手前で来た方向に停め直し、いざというときに砂にとられてエマージェンシーアクション(緊急対応)時に、車が動かないということにならないよう、念のためにトランクに入れてあった麻袋を数枚、タイヤと砂の間の前方に取り急ぎ敷き、スリップ防止に努めた。


そのままゆっくりと歩を進めた。


近づくにつれて、はっきりとメンバー構成が確認出来た。

男性3人、女性2人。

うち1人の男性は、真っ黒に日焼けして笑顔が魅力的な男性が、特に重要人物であると感じた。
 
さきほど不動産屋だと思ってたやつはどうやら、この人たちの警備担当らしい。

タクティカルサングラスをそれっぽく意識して着けている感じがする。

ずいぶんアホそうだな。安っぽい吊るしのスーツ来て、おまけに自信があるのか、救いようの無い馬鹿なのか不明だが、俺のような彼らにとって知らない人物が警護対象人物に近づく際は、必ず、武器のドロー準備をして、自分と対象の間に入るポジションをとることなど、一年生でも出来る動作だ。

それどころかこのアホは、アホそうな顔をさらにアホっぽく崩して、温そうになった缶のコーラを飲んでニヤニヤ見ているだけ。

っと、笑顔の印象的な日焼け男の足下に、何かの陰を見た。


蛇だ。それも猛毒性の。 

ガラガラ蛇のように音を出すが、その音は人により聞こえ方が違うが、大体は「モヨ~ン モヨ~ン」と聞こえ、少しユニークすぎて笑ってしまうが、そこの油断につけ込み攻撃してくるモーヨスネークが、彼の足下に近づきまさに「モヨ~ン」としようと鎌をもたげた。





俺はすかさず警備担当のアホに

「ウオッチアウト!蛇だ!」と叫んだ。

アホは、ある程度予想出来たが、モヨ~ン攻撃で笑いすぎて使いものにならなくなっていた。

アホは、涙を豪快に流しながら鼻水まで垂らし大笑いし、

「ほらぁーこれがこれがモヨ~ンって言ったよ!wwww」と狂ったように両手で蛇を指差しながら、大声で叫ぶしか無いようだ。


もう、時間がないと感じた俺は、すかさずその日焼け男を突き飛ばし、先ずはごついブーツを履いた足で、モーヨスネークを蹴り離し、アホの腰から、派手にアタッチメント類を付けすぎて使いにくく重くなり、バランスの悪いグロックC20をぶんどり、モーヨスネークに向けて発砲した。


モーヨスネークは頭の部分でなく、シッポのほうに「モヨ~ン」とユニークな音を出す器官(笛のような構造と言われる)があり、ここが急所である。


最後は 「モヨ~~~~~二イィン」 という奇音を出して動かなくなった。


日焼け男は勉強熱心なのか、命を助けたお礼もそこそこに矢継ぎ早に、

なぜに頭でなくシッポを撃つのか?

なぜに俺はモヨ~~ン攻撃されても効かずに笑わないのか?

なぜに車を進行方向に向けて停め直したのか?

なぜに麻袋をタイヤの前に置いたのか?等々 質問を投げかけてきた。

視点の広さと興味深さの多種さと理解度、かなり頭が良い男だと直感した。

同時に、お礼も言わずに自分の興味にひた走るところがガキのようだな。と思った。

俺に似ていると思った。

終いには、聞いてもないのに、笑顔で目を輝かし、何か自分の夢まで語りだした。

猛暑の乾燥砂漠の中だからか、頭がぼーっとしてきて、音が聞こえなくなる中で、ただその男の顔を見ながら、何か今後急速に発展していく縁をこの時点で予見していた。




  


−6− ガウディ•ゲロスキィー BCC社顧問 回顧録

Posted by LAGGOON CITY at 2015年09月25日 2015年09月25日 13:59
思えば、ここラグーンシティのBCCとの付き合いも早くも15年が経つか。

この砂漠地帯に最初来たときは、そもそも自分が、まだ若きヒーローぶったことが大好きだった最初のキャリア(職務)を思い出した。





そこは、隣国との国境線エリアの不法入国者とか、ボーダー(国境)を不法に侵入するドラッグマフィアとの戦いである。

毎日、砂と埃まみれになって、暑い日中も、そして新月のような真っ暗な深夜が、その主な活動時間であった。

来る日も来る日も果てしなく続く、蟻の列をひたすら袋に回収するような、気の遠い不法侵入者との追っかけっこ。

容赦なく襲う、ガラガラ蛇やら猛毒のサソリとの別の戦い。

余りというか、一切良い思い出など皆無で、その後は砂漠が大嫌いになったほど、自分の中では誇れるキャリアではなかった。


その後は、軍での特殊部隊キャリアと実戦経験を活かし、様々な法執行機関、各国軍隊、国際的なコングロマットの警備チームのトレーニング、国際警備会社でのユニットマネージャーへのトレーニング等を行い、遂には、国際紛争時の後方支援サービス(情報、物流)に特化した会社を共同で設立、莫大な富を得た。


何一つ不自由など無い、生活だった。


ただ一つ、時々フラッシュバックのように、急に脳裏に飛び込む「世界が滅亡するシーン」だけが、子供のころからの大きな悩みの種だ。

世界が欲にまみれ、溶けていくさまを宇宙から眺めている。
そんな夢なのだ。

欲という極彩色に、一見すると綺麗に見える液体が、地球を覆い尽くし、やがて溶かして滅亡させる。という場面なのだ。






いつかこの世界が、地球が滅びるという確信めいた危機感が自分をいつだって、警察やら国境警備隊やら軍やら、若い自分が信じていた正義と思っていた組織に人生を捧げてきた理由なのであろう。


ある時から、その正義のメッキも剥がれ落ち、自分はその正義と言われるバッジの向こうにある、もっと大きな黒い存在を認めざるを得なかった。

それ故に、自分の辿ってきたキャリアでもさえも憎む時期もあった。

そんなもののために、自分の人生の大半の時間を費やし、命でさえも削り、更には、身体のあらゆる部分に一生治ることの無い様々な負傷箇所抱えた意味さえも。

全てを見失った時期もあった。


本当の正義は、新しいチカラからしか産まれない。
という確証が頭から離れず「ゼロから本当のチカラを創り直すのだ。」と。



その方法論を、様々な方法で暗中模索していたころに、大きな出会いがあったのだ。  


-5-  L.A.P.D. ( Laggoon Police Department )

Posted by LAGGOON CITY at 2015年09月25日 2015年09月25日 11:24
ラグーンシティ警察



本部 第4課(UNIT 4 ) 街の治安維持を請け負うセクション
配備執行日:2015年 ○月●日
隊員氏名: ウッディパッチーノ 
資格: シェリフ(治安保安官)

なにがしたいという想いも無く、
こうありたいという目標も無く、
ただし、気になることは夢中になる性格だったなぁ。

うん、今でもそうかもね。


親は有数の木材問屋のオーナー。山も自分が知らないほど持っているこどだけは知っている。

だから産まれてこのかた、お金に困ったことが無い。

山にも興味が無い訳でなく、木にも愛着が無い訳でもなく、子供のころから山に入って、遊びがてら周りの大人の木こりたちの手伝いをしてきたから、普通に知っているし、普通に手伝える。

けど、おやじの仕事は山の仕事でなく、どちらかといえば営業。

ようはおっさんたちの接待仕事。

たまに接待される側になる。 そんな仕事。 もう何十年も同じ仕組み、、、 

こんなことばかりを、思春期から見るに付け、本当にオヤジの仕事が嫌になった。

かといって特にやる気も無い自分は、ただ親に言われるまま、何となく生きてきたのかもしれない。
 
その全てが納得できないけど、ただ何も得にやる気も無く、こなしてきたに過ぎない。






ついでに言うと、今住んでいるラグーンシティだって、実際来るまで全く聞いたことが無かった。

流行りに敏感でもなくかといってそれほど鈍感でもなく、都会嗜好でもなく田舎嗜好でもない。

そんな自分には住む場所はどうでも良かったのかも。

ただ何か、自分の実家周辺から、そして木材ビジネスからは出たかった自分にとっては、好都合であったことは間違いない。

ここには、あるオヤジの野望がある。 政治である。

将来的には自分にこの街の市長になって欲しいらしい。

そのために、裏金は万端準備する。みたいなことまで言ってた。

オヤジは、知り合いの怪しい政治ロビイストと組んで、この街の権力に収まろうと、色々算段しているらしい。
相変わらずそういうことは一生懸命になる人なんだな。 

実際、自分だって別に息子として期待して、こんなことさしているわけでないことも、子供ころから知っている。

単に何でも言うこと聞く、アホな兵隊の一人に過ぎないなんだろうな。

でも、それを利用して何となく生きている自分も、同じ穴のムジナなのかもしれない。

オヤジは俺に口をすっぱくして言う

「おまえは街の保安官として、人に良いことをして人気を得るのだ。それがおまえの仕事だ。きちんとまじめに先ずは人気保安官になれ!!」

 
はっきり言うけど、自分はそこまでお人好しじゃないぜ。


自分だって野望がある。小さいことだけど、、、


まぁ、ある程度は真面目にするが。

この保安官バッジを着けてれば、色々なメリットもある。 

そこらの商店は顔出してやれば、お勘定は払わなくて良いし。(まぁ厳密には、毎回財布忘れたふりしてるのだが)


お気に入りの女の子の前ではヒーローになれ、モテたりする。


そんなメリット無ければ、やってられないぜこんな仕事。。。  


ー4ー キンバリー・ミカエルつぶやき

Posted by LAGGOON CITY at 2015年09月25日 2015年09月25日 11:05
LGC1


あぁーなんかつまんない。
私は、この仕事向いてないのかなぁ?なーんて考えちゃう。


子供のころから変わったものが大好きで、みんなが持ってないもの見れないもの、そんなものが大好きだった。

周りの女の子がみんなで、キャッキャッとアイドルグループの誰が好きだの言っているときに、自分はイタリア映画に出て来た渋いおじさんに惹かれたり。

動物園に行っても、みんなが騒ぐパンダには目をくれず、余り人が見に来ない動物、イボイノシシとか、ありくいとか、特に好きだったのは何故かたぬきの親子であった。
何故かその親子のことは強烈に今でも覚えている。

別になんでもないたぬきの親子だったけど。何故か子供のほうの目の色が左右違う色をしていた。

誰も気づかなかったけど、、。

そんなレアもの好きな私は、色々考えて変わった経験をしてみたいのと、変わった人に会いたいこともあり、周りの誰もが知らない世界の軍隊に自ら志願入隊した。

男社会のなかで、生真面目な気質もありコツコツなんとか生き抜き、意外とこういった男社会の中で同等に並べられ、時々ながら勝ったりする快感にはまり、受けられるトレーニングは率先して受講した。

戦闘射撃、格闘術、降下技術(HALO、HAHO)、潜水技術、フリークライミング、通信技術、爆発物処理、ロープ降下技術、地図判読、応急医療、海外応用学(地政学、語学)らをかたっぱしから、資格審査を突破して受講した。

何か自分らしくないのだが、はまったこともありそれなりの成績を上げて、実戦には行かないにも関わらず、なんか目立った存在になっていた。

人生とはわからないものだ。

そんなある日、ベースには見慣れない背広族が数人いた。
自分の部隊長と何か会話をかわしていた。

その後、その男の一人が急に私の元に来て微笑んだ。

ん?ここでナンパ??ッ!!ドキドキっ!ってか。。

「自分はこういうものです」と見せられたのは、革のIDケースに横柄に飾られた金バッチと、顔写真入りの政府のIDカード。
 
「やぁ キンバリー、キムと呼ばせてもらうよ、ちょっと内務室にまで来てくれないか?」 と。

さっとカード見た感じだと、中央政府の調査機関。。。

私、電話で政府の悪口ばかり言っているからか。。な?(笑)

「こちらに座ってください、キム、自分は中央政府の調査機関のものです。あなたのことは調べてさせてもらいました。」

あ。。 やはり電話の盗聴?それとも家庭ゴミを、スーパーのゴミ箱に不当投棄したのがばれたのかな?


「先ずあなたは勤勉で、真面目だ。全ては中の上以上の成績。それに、いろいろな興味を持っている。何より、あなたを観察させてもらったら、他の人と違う視点を持っている。他の人が全く見ていないことで笑ったり、気づいたり、思い出したり、これは凄く組織調査員にとっては必要な資質なんです。」


ん???  組織調査員?? 私が他の人と違う?天然ボケっていってんの??
失礼しちゃう!!


「失礼かもしれないが、組織調査は単独調査と意味が違う、プロの調査は視点の違う調査員により何度も調査され、その情報が精査されていくのです。」


ん?だから なにをお求め??わたしに??


「今度、中央政府が秘密裏に設立を進めている組織がありまして、、、、ここからは機密扱いです。例え家族でも言ってはいけません。その組織の名称は(国家安全なら家庭も安全委員会)という名称です。ちょっとふざけている名称なのは、国民を欺くためと思ってください、、」


う~~ん、なんか凄いような、もの凄くださいような。


「そちらで女性の調査員を探しているのです、あなたはその応募資格があると思ってもらって結構です。」


うーーん 、おもしろそうだけど、なんか凄い高飛車な言い方。。
いくらもらえるとか、そんな話はこの人に聞いたらよいのかな?


トゥルルゥ~ン トゥルルゥ~ン トゥルルゥ~ン

 
はっ!電話の音で回想から覚めた。
駄目だ暇すぎて眠くて寝ちゃうか、ぼーーっと想像の世界に逃げちゃう。

「ヘロー、どうもどうも  @#$(%__  」

始まった。いつもの意味の無い事務員からの報告だ、しょうもない。

聞くまでもないし。。

結局、私はそのふざけた名称の調査員となり、そのふざけた名称の組織からおおせつかって、この寂れた埃くさい、何もない田舎街の調査にきている。

その街の大手企業と、街の政府との癒着疑惑だとさ。。くだらない。

そんなことどこにでもありそーだし、私はもっとレアなこと知りたくてこの組織に決意して入ったのにぃ。。

あぁー 暇だなぁー

早く都会に帰りたい。
この街の人気レストランと言えば、メインの通りのあのイタリアンレストラン。

料理はまぁまぁ美味しいんだけど、店主が女癖悪すぎて、、

パポーネ•ハッサン という愛称で親しまれているそのシェフは、酒飲んだら料理は作らず、女性客のテーブルばかり巡って、、、
 
こんな場所が一番人気なんて、やはり田舎はいやだ。。


あ、、ただ一つ、昨日聞いた話しはかなりうける。
本当だったら興味津々。

自分が人生の中で、本当の意味で唯一ココロが通い、本当の友人がいた。
信頼もしてたし、信頼もされた。
いっぱいの愛を与え、与えられた。

え? 男じゃないし、人間でもないよ。
犬のはなし。ペットのこと。

ゴールデンリトルリバーの、メープルのこと。
誰にも言えないことまでも、黙って察してくれた。

困ったときは、何もいわずに手を添えて、そっとただ側にいてくれた、そんな彼が、不明な病気で急逝してしまった。

いつか彼を治療できる方法が見つかると信じて、遺体を冷凍保管している。 


それほど自分にとっては大事な分身なのだ。 




彼を救うのなら、自分は何もいとわないかもしれない。。

自分の唯一の弱点かも。
 
今日聞いた話しが本当なら、凄くレア、、、

そしてなによりメープルを、、私に返してくれるかも。。


  


ー3ー ロドリゲス・マックサンダー回想録

Posted by LAGGOON CITY at 2015年09月24日 2015年09月24日 21:09
ここbombo claat corporation の社屋の屋上から
ラグーンシティを眺めるのがいつだって大好きだ。





自分はここの街が大好きだ。
自分が一から、砂漠で何もなかったあの荒れた乾いた大地から、人々が快適に住めるようにまで創り上げたのだ。


思い出す年齢から既に、何か新しい者を創るのが大好きだった。

子供のころは、他のやつがテレビゲームに講じているのに、自分は伯父さんが、見事な手つきで操る工具が大好きだった。

そんな道具を、叔父の真似して、子供のころから思いついたものを、ゴミやらジャンク道具を拾って来ては、武器やら車やら、自分が興味があるものを創り続けた。

今までの仕事もそうだ。
結局、何か自分がこうしたいと思って、ただそれを創りたいから創ってきた。

そんな繰り返しが共通性の無い、ランダムにも見える自分が持っている、全ての企業の様なのだ。

思えば、最初は単に新しい究極なものを作りたくて、遺伝子研究所を設立しようとしたら、政府が許可をくれなかった。

どこの街やら市へアプローチしても断られた。
何か得体の知れないやつが、得体の知れないことをしようしている、とだけ判断されたようだ。

いつだって自分は、人がしないような新しいことを目指してきた。
だから、こうやって理解されないことはかなり慣れたつもりだったが、いい加減ここまで無視されると、堪忍袋の緒もとっくに切れてどこかに置き忘れてしまっている状態だった。

そこからは半分意地に近い状態で、この構想を自分が先頭に立ち、時には他グループ事業に支障をきたしても、ここの計画を第一優先に進めてきた。

周りのもの、側近、みんな自分を気違い扱いするほど、自分はこれに没頭してきた。


そして遂に、唯一のこの夢の研究所設立の可能性を見いだした。

国境地帯の砂漠の、何もないこの荒れ地を開発した業者には、特例処置が政府から与えられるらしい。

当然、水も何もないこの場所に、人が住める環境を作るには、考えられない資金と、時間と知恵が無ければ難しいだろう。

ただし、自分が持っている現在の企業力をすべて持ってすれば、なんとか可能ではないか?と何故か思ってしまった。

そして突貫に継ぐ突貫工事、当然経費も倍々増して襲ってきた。

おまけに水も電気も無いので、新ライフライン、及びインフラ構想を立案して、電気エネルギーは、砂漠の昼と夜の熱の寒暖差で変態する、特定金属物質の特質を利用して、電気を起こすことに成功した。

水も朝に一斉に砂の中から空気中に放たれる蒸気をため、それを一気に冷やし水を取る方法で、主な水源を確保するようにした。

この計画がまた、予算を一気に増大させた最大の原因でもあったことは、今ならはっきりわかる。


通常、10年かかると見られていたこの街の基礎部分の開発を、なんと3年で終わらせた。


そして派手な経費を使い、派手な広告で、安全で進歩的な街というイメージで、中流階級層に一大キャンペーンをぶちあげた。

もちろんそのPRの代理店は、某国の大統領選のキャンペーン戦略マネージメントをするほどの有名代理店を起用した。 

キャンペーンは大成功を収め、そのときにしたら非常に安いと言われる価格設定で売り出したこともあり、殆どの住宅区分はなんと2時間で売り切れた。

そして第二次開発区域も10日間後、第三次計画においては、もう立案する前から、その権利をファンド化して売買始める証券界社やら投資機関も現れ、ちょっとした社会現象にもなったものだ。

 自分は全てが、大きな出費もありながらも、大きな回収がすでに見込めていると安心しきっていた。

ただし、今から思うと、既に無駄な上に無駄を超した開発を続け、さらには突貫工事のつけが出回り、街のあっちこっちが壊れたり、道に大きな穴があいたりして荒れてきたらしい。
経費ばかりかかると聞いた。


当初は市民の憩いの場所であった公園に、先週に久々に行ってみたら目を疑った。

ただのゴミ溜め野原と荒れ地だった。
樹々は水が与えられず枯れ果て、立ち枯れしたその樹々が西日を背景に、寂しそうな亡霊のように、ただそこに吊っ立ってた。


どういうことだ??!


ここ最近、ラグーンシティは大変な財政危機に陥っていると聞いた。


この愛すべき街は絶対、つぶさない。


自分の全てをかけてきたのだ。 

全てを失ってまでも創りだしてきたものを全て捧げて、創りだした俺の命なのだ。

この街と研究所は、自分が、ここから地球の反対側で自分のしたいことに没頭してお金儲けに講じていたときに、愛すべき自分の息子が亡くなったのだ。

自分を探して、約束したはずだからと、ずっと外で待ち続け、愛すべき小さな自分の天使は、近くに通った車が、自分の車だと間違えて道路に飛び出たのだ。

彼を殺したのは、自分だと責め続け、酒に溺れた日々も多かった。



でもそんなとき、テレビから流れる子供向けのアニメのキャラクターがこういった台詞が、耳にすっと飛び込んだ



「大丈夫だよ。遺伝子さえあれば、いつだって君の友達を生き返らせてあげるよ!」


ん?! 遺伝子で?? 



待っていろよ、俺が絶対に闇から戻してやる。。。
  


ー2ー 黒い軍団  S.F.S.U(スファス)

Posted by LAGGOON CITY at 2015年09月24日 2015年09月24日 20:29




最初にその存在に気づいたのは、BCC社の研究所の関係者と裏取り取材がてら、数人とラグーンシティのメインストリートのレストランで、ディナーを取りながら談笑していた時のことだ。

彼らは、自分が頼んだラグーンシティから北へ50マイルほど行ったところにあるNO VALLEY地区にあるワイナリー(ブドウ農園とワイン醸造所が一体となった場所)のみで買える限定品の、若いのにボディがしっかりとある、評判のピノノワール系のブドウ種の赤ワインをたらふく飲ませたせいで、後半は大分口が滑らかになって、色々と内部の話しとか、愚痴めいた話しも引き出せた。

その内に急にヒソヒソ話になり、彼らは顔を突き合わせ周りを用心深く見回して、たまに S.F.S.U(スファス)と言う聞き慣れない単語を何度も使っていることに気づいた。

顔を真っ赤にさせ、酔いがすっかり廻った彼らに、自分はそれほど酔ってないのに同様に酔っぱらった振りをして聞いてみた。

「おい!お前ら、愚痴ばっかいってても人生始まらねーぞ! それにナンだよ、スファ なんとかってのは?」

彼らは、全員急に真顔になって、帰り支度をいそいそと始め出した。

一人は、何故か自分に向って、深い怒りと哀しみの目線を向けてそのまま何も言わずに立ち去った。  

ふっと気づくと、目の前には、酔っぱらいすぎて動けなくなっている。

若い研究員だけ独りテーブルに残し、全員その場からいなくなってしまった。

自分もこれ以上、この若い研究員から大した話は聞けそうにないし、その美味しいワインの酔いも、ここに来て意外と廻って来ているのに気づいたので帰ろうとしたとき、急にその若い研究員の、くしゃくしゃのシャツの袖が、強引に捲られた腕に強く強く掴まれた。

彼は泣いている、何かつぶやいている。

 「スファス、、黒いやつらが見ている、、」
 
どうやら、ここに何か確証めいた噂への糸口を感じた。  


ー1-  LAGGOON CITY の成り立ち 現場レポート (序章始まり)

Posted by LAGGOON CITY at 2015年09月24日 2015年09月24日 20:25
フリー社会派ライター : HOYA PLASTIC (ホーヤ プラスチック)

最近は物騒な話しか聞こえてこない。
ここLAGGOON CITY(ラグーンシティ)の表面は、市民が幸せそうな顔をして暮らす街だが、裏に潜むいろいろな噂を毎日のように聞く。

日が落ちてからのダウンタウンでの一人歩きは禁物らしい。
強盗など日常茶飯事、金銭を強奪する前にさっさと殺して盗んで行くような犯罪でさえもことかかない。

警察は簡単な仕事とか、軽犯罪とかしか捕まえようとしないし、いくらどこにクレームを入れても誰も聞いちゃくれない。

何かが、いつからか、ごく一部なのか?

いや全てなのか?

なにかがおかしいままである。

夜に頻繁に人が失踪するのも、それもこの街のある噂の元に近づいた者ばかりがいなくなるのもただの偶然などでは無いはずだ。









Bombo Claat Corporation ( BCC ) , Bio research Lab
グループCEO(最高責任者)のロドリゲス•マックサンダー(通称 ロッド)

遺伝子による研究調査機関を設立。
 ⇩ 
当該政府より許可を得る為の広大な土地を確保するために、砂漠の中に新しい街をロッドが持つ広大なグループ力を使い、全く新しい街を開発した。

これが Laggoon City なのだ。

BCCは実質上、街のオーナーであり、その権力は街のあらゆる公権力に及んでいると噂される。

市政府はもちろん、警察、商工会議所、ギャング、マフィアはもとより、あらゆる市内のボランティア寄付団体へさえも膨大な寄付を行い、街の市民の殆どは誰も何も言えない、絶対的な神のようなチカラにより支配されているとも言える。

さらには街の経済基盤発展のためということで、特別に公募許可された、試験証明協力者募集!という不可思議な名目の募集に、多くの市民が、短期高額支給にも惹かれ、BCCのbio research lab(遺伝子研究所)の実際は実験協力者となっている。


本人達が知らずにモルモット化されているのに違いない。


彼らはBCCのbio research lab(遺伝子研究所)では 通称 VaGuE(ヴァグゥ)と呼ばれている。

Vaccine and Genetic manipulated Experimentation
(細菌および遺伝子操作による実験)

VaGuEたちは ほぼ2種類の経験をして研究所の協力者任務期間を終え、自宅に戻ってくる。

彼らの話しによると、その1つめの種類の経験とは 

毎日、ただ寝て、起きて、軽く散歩以外は、与えられる食べ物を食べるだけらしい。

特に何も言われず、一日三回の検診と検便、検尿、採血以外は何をしても自由らしい。


そして2番目の主な経験は、うす暗い無機質な部屋の壁天井床、上下左右すべてにテレビモニターのようなスクリーンがびっちりと設置されている部屋で、ただそこにいて与えられる映像を見るだけ、、同様に検診やらはされるという。

このように経験者の話しを聞く分には、それほど危険な仕事に思えないが、、、

ただ実際に、この経験者たちのほとんどは事故や急な病気で亡くなっている。
まぁ、その死因も、ラグーン警察とかラグーン市民病院のインチキ資料だから本当のことはわからない。

なぜに経験者だけが、亡くなる可能性が高いのか?は事実ながらも、誰もここの市民はそれ以上は頑に語ろうとはしない。

察するにBBCの CEO ロッド自身は、この実験協力者達の多くが命を失っている現実を知らないのかもしれない。
ただ単に、愛する失った命たちを取り戻すことだけに必死になって莫大な私財を投げ打っているようにも見える。


もしこの研究所が成功すれば、莫大な投資でさえも容易に回収しえるだろう。

更には世界的な名誉、名声でさえも手に入れることは出来るだろう。

しかし何よりそれ以上に、多くの失われていく命、取り戻したい命を救えるかもしれないという、何か自分の過去の哀しみや悔しさへの挑戦のような私情をオーバーラップさせてる感も垣間見られるが、あくまで社会へのヴォランティア精神に近くこの事業を進めていると信じきっている彼らには罪は無いのかもしれない。

問題は この亡くなった命を復活させるという目標を達成するのには、遠大な知恵と計画は基より、莫大な資金が無くては継続が難しいことにある。

別の言い方をすれば、この実験を支える資金はどのように調達されているのか?
が 素人目にも不可能に映ることにある。


ここら辺りに当りを付け、探りを入れ始めた途端に、急に私の周りで不可思議な出来事ばかりが頻発するようになった、、


携帯電話には雑音が時々入るようになり、定宿のラグーンキリンモーテルの072号室も荒されたわけではないのだが、時々、何か違和感を感じる。何かが、、、  




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